シドニーといえば、オペラハウスにハーバーブリッジ、美しいビーチ。
そんな爽やかなイメージとはちょっと違う、個人的にかなりお気に入りの観光スポットがあります。
それが、シドニー湾に浮かぶコカトゥー島(Cockatoo Island)。
世界文化遺産「オーストラリアの囚人遺跡群」のひとつで、かつて囚人収容施設として使われ、その後は巨大な造船所となった島です。
私は2019年に初めて訪れてすっかり気に入り、2025年のシドニー旅行でも再訪。廃墟好き・ミステリー好きのマニア心をくすぐるスポットです。
世界遺産の島へ!サーキュラー・キーからフェリーで約30分
コカトゥー島(Cockatoo Island)は、シドニー湾に浮かぶ歴史的な島。
島に残る囚人時代の遺構は、「オーストラリアの囚人遺跡群(Australian Convict Sites)」を構成する11の遺跡のひとつとして、2010年にユネスコ世界文化遺産に登録されています。
シドニー中心部からのアクセスも意外と簡単。サーキュラー・キーからフェリーに乗り、約30分で到着します。
そしてコカトゥー島は、向かっている時間からすでに楽しい!
フェリーからはオペラハウスやハーバーブリッジをはじめ、シドニー湾の風景を船上から眺めることができ、ちょっとしたクルーズ気分も味わえます。
島全体が巨大な廃工場みたい!歩くだけでワクワク
島に到着して、まず見てほしいのがこちらのマップ。
地図を見るだけでも、造船関連の施設や巨大な建物などが島中に広がっていることがわかります。
実際に歩いてみても、目に入ってくるのは巨大な建物、錆びた設備、使われなくなった工場跡……。
一般的な観光地を歩いているというより、島そのものが巨大な廃墟で、その中を探検している感覚に近いです。
工場跡地にはかつて使用されていたと思われる大きな機械がそのまま残され、時間だけが止まってしまったような独特の空気があります。
※私は2019年と2025年の2回訪れていますが、2025年には工場跡地周辺で大規模な工事が行われており、一部立ち入れない場所もありました。
そもそもコカトゥー島は、1839年から1869年まで男性囚人を収容する施設として使われていた島。
収容された囚人たちは、島で砂岩を切り出したり、建物を建設したり、ドックを掘削したりといった労働に従事していました。
その後、旧囚人施設は少女のための訓練学校や矯正施設などに転用。さらに島では1857年から1992年まで造船や船舶修理が行われ、長いあいだシドニーの重要な造船拠点として使われてきたそう。
長すぎない……?島を貫くトンネルがちょっと怖い
コカトゥー島には、島を横断するように掘られたトンネルもあります。
これがまた、妙に怖い。
一応向こう側には出口の光が見えているものの、歩いているうちに、「……これ、ちゃんと向こう側に出られるよね?」と、だんだん心細くなってくるほど。
丘の上にはレンガ造りの廃墟!ゲームの世界に迷い込んだみたい
島の丘を上っていくと、今度は工場跡とはまったく違った景色が広がります。
そこに残されているのが、古い石造りの建物や廃墟。
なかには屋根を失い、壁だけになってしまった建物もあります。
青空の下に古びた壁だけが残されている光景は、なんだかゲームの世界に入り込んでしまったよう。
建物の中へ入れる場所もあり、鉄格子のついた窓や、剥がれた壁、使い込まれた木の床などが残されています。
窓や扉の向こうからは、眩しいくらいの青空。
写真だけを見ると「おしゃれな廃墟」にも見えるのですが、ここがかつて囚人を収容していた島だったと知ってから歩くと、ちょっと見え方が変わります。
「外が見える」からこそ、なんだか怖い
そして、コカトゥー島を歩いていて妙に記憶に残っている風景があります。
海辺にぽつんと置かれた、一脚のベンチ。
目の前にはきれいな海が広がり、その向こうには陸地が見えています。
もちろん、実際に囚人たちがこの場所で何を考えていたのかは分かりません。
それでも、海の向こうに陸地が見えているからこそ、「外の世界が見えているのに、そこへ行けない」という状況を想像してしまいます。
元囚人収容施設の孤島に泊まれる!ミステリー好きの妄想が止まらない
さらにコカトゥー島、日帰りで観光するだけではありません。
海辺にはキャンプサイトがあり、シドニー湾を目の前にしてテント泊が可能。
昼間に見ると、青い海にはヨットが浮かび、芝生にはテントがずらり。
ここまでの廃墟探検とは打って変わって、なんとも爽やかな光景です。
さらに丘の上には、歴史を感じる洋館風の宿泊施設も。
これがまた、雰囲気抜群でミステリー好きとしては、こんな孤島の洋館を見せられたら妄想せずにはいられません。
「嵐がやってきてフェリーが欠航。島から出られなくなった夜、宿泊客のひとりが――」
青空の下を歩くだけでも十分楽しい島ですが、夜になったらどんな雰囲気になるんだろう。次に訪れるなら、一度ここに泊まってみたいです。
廃墟・工場跡・ミステリー好きにおすすめしたいシドニーの世界遺産
2019年に初めて訪れ、2025年にわざわざもう一度足を運んだコカトゥー島。
オペラハウスやビーチのような「これぞシドニー!」という観光地ではありません。
でも、元囚人収容施設だった世界遺産の建物を歩き、巨大な造船所跡へ入り、薄暗いトンネルを抜ける。
島そのものを探検する楽しさでは、かなりお気に入りの場所です。
明るく爽やかなのに、どこか不穏。
そのアンバランスさも含めて、コカトゥー島にしかない魅力なのかもしれません。
定番とはちょっと違ったシドニーを歩いてみたい方、廃墟や工場跡が好きな方、そして孤島や元刑務所と聞くだけでワクワクしてしまうミステリー好きは、ぜひ足を運んでみてください。
ミステリー好きなら、こちらも刺激強めです
コカトゥー島の監房跡や廃墟にゾクゾクした方に、もうひとつおすすめしたいのが「Justice & Police Museum(犯罪博物館)」。
実際に使われた凶器がずらりと並ぶ展示や、19世紀当時の姿を残す監房、さらにはシドニー警察が撮影した事件現場の写真まで……。サーキュラー・キーからすぐ、しかも現在は入場無料で楽しめるミステリー好き激アツのスポットです。
「ちょっと不穏」なシドニーが好きなら…
コカトゥー島の独特な空気に惹かれたなら、ハーバーブリッジのたもとにあるレトロ遊園地「ルナパーク」もぜひ。
笑っているはずなのに、どこか狂気じみた巨大ゲートが迎えてくれる、不気味なのになぜかクセになるスポットです。
シドニーには、まだまだ面白い場所がある
コカトゥー島以外にも、夫婦で5泊6日かけて巡ったシドニーのおすすめスポットやグルメをまとめています。
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