シドニー旅行中、オーストラリアの囚人遺跡群であるコカトゥー島(Cockatoo Island)を訪れました!
コカトゥー島はシドニー湾に浮かぶ最大の島で、かつて流刑囚たちが強制労働させられていた場所。2010年に世界文化遺産に登録され、現在はオーストラリア政府の管理のもと、一般公開されています。
囚人収容施設となっていた島…ミステリ好きにはたまらないスポットじゃありませんか!
今回はマニア心くすぐられるポイント満載のコカトゥー島について観光レポートしていきます♪
いざコカトゥー島に上陸!
コカトゥー島は海の玄関口、サーキュラー・キー(Circular Quay)からフェリーで30分程の場所にあります。

船を下り、コカトゥー島に上陸!

設置されているマップを見てみると、島全体が工場のようになっているのが分かります。ちなみに島に入ってすぐの建物で音声ガイドを借りられるのですが、英語です(当たり前ですが…)。

テイクフリーのパンフレットも、もちろん英語。
ま、すぐには語学力上がらないので(開き直り)。Google先生に色々と教えてもらいました!
コカトゥー島とは…囚人たちが労働を強いられた場所

ここコカトゥー島は18~19世紀にかけて大英帝国、イギリスの植民地であり、広大な流刑地となっていたそう。
流されてきた囚人たちが社会復帰として、強制労働させられた場所がコカトゥー島だったわけです。
正確には大英帝国はオーストラリアに数多くの囚人施設を築いていたそうで、コカトゥー島はそのうちのひとつ。島には刑務所、少年院、監獄が設置されたのだとか。
のちにコカトゥー島は第2次世界大戦で重要な役割を果たした造船工場となるのですが、その建物も囚人たちによって造られたのだそうです!
1992年に造船工場は閉鎖され、2010年に囚人遺跡群として世界文化遺産に登録。現在は一般公開され、キャンプやBBQができるレジャースポットとなっています。
閉鎖された造船工場を散策
説明はこれくらいにして、島を散策してきた様子を写真とともに紹介していきます。

島に上陸して最初に見えるのは、だだっ広いコンクリートの広場。写真がないのですが向かって右側に、さびれたバスケットゴールがありました。

まっすぐと進み、工場内に入っていきます。

中はぽっかりと空いた空間でした。ここで船をつくっていたのだと思われます。


他に観光客はおらず、寂しい廃墟といった雰囲気。

おそらく休憩所…というより、檻に近いスペースもありました。

上の写真の反対側。動物園の檻に入ったような…居心地の悪さがあります。

建物を出て、水辺に沿って歩きます。島の輪郭をなぞるように歩く感じですね。

絶壁のような、岩を削ったような壁面があります。

その壁面には、囚人たちが削って作ったであろうトンネルがあります。トラックが通れる広さです。
ここを歩いて反対側に行ってみたのですが、このまま先に抜けられないのではないだろうか…と不安を感じてしまうほどの長さ。彼氏とふたりで歩いていても心細くて、つい何度も後ろを振り返ってしまう不気味さがありました。
外の世界が見えるのに…なんだか絶望してしまう島の風景

トンネルを抜けた先に、船を陸から水上におろす場所がありました。

その横の道には、海に向かってぽつんとベンチが置いてあります。休憩がてら、このベンチに腰をおろして、この島に閉じ込められて働かされていた囚人に想いをはせます。
向こう側に見える陸まで行きたいとか思ってたのかなあ…でも脱獄するなら夜で、泳いで逃げようにも方角なんて分からないだろうしなあ…うんぬん

ベンチ側から島をみた風景。のどかで、何もない景色が広がっています。

お次は絶壁に設置された階段で上に登ってみます。


THE 廃墟という感じの寂れた小屋がありました。

島には赤い消防用ホースの上にいる白い鳥がかなり生息しています。場所によっては歩くのをためらうくらい鳥のフンが落ちていました…。

丘の上から見下ろすと、キャンプ場が見えます。島内にはおしゃれなBGMが流れるカフェもありました。BBQやシャワー、キッチンの設備も整理されているそうです。

丘の上にある住居も宿泊施設として利用可能だそう!

また、音声ガイドのほかに、ツアーなどもあるみたいです。大人限定の怖い系ツアーの広告がありました(行ってみたいけど…もちろん英語)。
島に上陸して1時間オーバー。隅々まで散策して、コカトゥー島観光は終了です!
のどかなのに不穏さ感じるコカトゥー島はマニアにおすすめ!

船の運賃はかかるものの、島自体は無料で散策できるので何かとお金がかかるシドニー旅行のなかではお安いスポットだと思いました。
もちろんお金のことだけでなく、島好き、ミステリ好きにはたまらないスポットであることも自信をもって断言します!
キャンプにきたけど突然の嵐で外の世界と断然…とか、造船工場に棲みつく囚人の亡霊ホラーとか、妄想するだけで楽しめました。
1週間におよぶシドニー旅行は終わり日常が戻ってきましたが、囚人が流された島に訪れた、という事実だけで当分わくわくできそうです…!(笑)