2026年のゴールデンウイーク、札幌旅行の途中で1日だけ小樽観光へ。
ノスタルジックな街並みや小樽運河をのんびり散策しようと楽しみにしていたのですが、当日はまさかの土砂降り! いつスニーカーが水没してもおかしくない雨に「詰んだ……!」と思っていたところ、運河周辺で5つの美術館を巡れる「小樽芸術村」を発見しました。
歴史ある小樽の建物でアートに出会う「小樽芸術村」
明治初期、物流の拠点として発展し、国内有数の経済都市として栄えた小樽。当時の繁栄を今に伝える木骨石造倉庫や銀行建築が、街のあちこちに残されています。
「小樽芸術村」の大きな魅力は、そんな歴史的建築そのものを美術館として活用していること。
小樽運河周辺に「ステンドグラス美術館」「旧三井銀行小樽支店」「似鳥美術館」「西洋美術館」「浮世絵美術館」の5館が集まり、国内外の絵画や工芸品、ステンドグラスなどを鑑賞できます。
それぞれ徒歩で移動できる距離にあるので、小樽の街並みを楽しみながら美術館を巡れるのもうれしいところ。
お得な「5館共通券」が窓口・オンラインで購入可能
- 窓口購入:一般3,500円
- オンライン購入:一般3,000円
- 5館周遊の所要時間目安:約2~3時間
※2026年6月時点
オンラインなら窓口より500円安く購入できます。(公式サイトはこちら)
私たちも今回は5館共通券を購入して、すべて巡ってみることにしました。
「美術館巡り」と「小樽らしい歴史建築巡り」を一度に楽しめるスポットになっています。
教会から海を渡って小樽へ「ステンドグラス美術館」
まず訪れたのは、旅行ガイドなどでもよく取り上げられている「ステンドグラス美術館」。
館内には、19世紀後半から20世紀初頭にかけてイギリスで制作され、実際に教会の窓を飾っていたステンドグラスが展示されています。
なかでも圧巻なのが、2階以上の高さがある巨大なステンドグラス。吹き抜けのような空間をぐるりと取り囲む光と色彩を全身に浴びていると、まるで教会の中に迷い込んだような不思議な感覚に。
あまりに神秘的で、ふとした瞬間に「今、ステンドグラスの中の天使が動いた?」と思ってしまったほど。
体験しながら浮世絵を楽しめる「浮世絵美術館」
続いて訪れたのは、小樽運河に面した「浅草橋小樽運河倉庫ビル」を活用した浮世絵美術館。
館内ではさまざまな浮世絵を鑑賞できるだけでなく、その歴史や制作方法について知ることができる展示も充実しています。
なかでもおもしろかったのが、スタンプを重ねながら浮世絵版画の仕組みを体験できるコーナー。
葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」をモチーフに、色ごとにスタンプを押していくと、少しずつおなじみの波が完成していきます。見るだけでは分からない、多色刷りの仕組みを体感できるのが楽しい!
見渡す限り美しい工芸品「西洋美術館」
続いては、小樽運河沿いに建つ「旧浪華倉庫」を活用した西洋美術館へ。
倉庫ならではの高い天井と大空間には、19世紀後半から20世紀初頭に欧米で制作された西洋美術品がずらり。アール・ヌーヴォーやアール・デコのガラス工芸品をはじめ、照明器具、彫刻、マイセンの陶器、家具など、見渡す限り華やかな作品が並びます。
特に目を奪われたのが、色とりどりのガラスで作られたランプ。明かりが灯ることで花や植物のモチーフが浮かび上がり、ひとつひとつ眺めているだけでもうっとり。
ティファニーのステンドグラスに圧倒される「似鳥美術館」
続いて訪れた「似鳥美術館」は、かつて小林多喜二が勤務していた旧北海道拓殖銀行小樽支店を活用した美術館。日本画や洋画、木彫など、幅広いジャンルの作品を一つの建物で楽しめます。
なかでも目を奪われたのが、1階の「ルイス・C・ティファニー 珠玉のコレクション」。
アール・ヌーヴォーを牽引したルイス・C・ティファニーによる教会ステンドグラスを中心に、オパールセントガラスや虹色に輝くファブリルガラスを用いた作品が展示されています。
高い天井と白い柱に囲まれた空間には、青を基調とした大きなステンドグラスや、壁いっぱいに広がる華やかなバラ窓が。先ほどのステンドグラス美術館とはまた違った、明るく幻想的な美しさに圧倒されます。
建築そのものが見どころ「旧三井銀行小樽支店」
5館巡りの最後は、国の重要文化財にも指定されている「旧三井銀行小樽支店」へ。
明治末から昭和初期にかけて「北日本随一の経済都市」と呼ばれた小樽。その繁栄を象徴する建物のひとつで、こちらは美術品を鑑賞するというより、歴史ある銀行建築そのものを楽しむスポットです。
中に入ると、かつての銀行らしい重厚なカウンターや大きな吹き抜け、2階をぐるりと囲む回廊が残り、当時の面影たっぷり。会議室なども見学でき、「ここで実際に人々が働いていたんだな」と想像が膨らみます。
訪れた際には、美しい石膏造りの天井いっぱいに光を投影するプロジェクションマッピングが1時間間隔で上映されていました。
癒やされるような音楽とともに、水面の波紋のように色とりどりの光が広がっていく光景は幻想的。小樽が金融の街として栄えた時代に思いを馳せながら、建築美までじっくり堪能できました。
雨の日だからこそ出会えた、小樽の美しい時間
土砂降りの小樽に到着したときは、一時はどうなることかと途方に暮れましたが、思いがけず出会った「小樽芸術村」は想像以上に素敵な場所でした。
雨の日の小樽観光に困ったときはもちろん、アートやレトロ建築が好きな方にもおすすめしたいスポットです。
あわせて読みたい|札幌&小樽旅行をもっと楽しむ
今回の小樽観光を含めた札幌&小樽2泊3日の旅程は、こちらの記事にまとめています。初めての北海道旅行で実際に巡った観光スポットやグルメを時系列で紹介しているので、旅行計画の参考にぜひどうぞ♪
そして美術館巡りの途中には、小樽運河沿いの醸造所兼ビアパブへ。歴史ある石造り倉庫で楽しむ昼ビールも、小樽で忘れられない時間になりました。


